姿勢・呼吸・かみ合わせ…メディア利用がもたらす変化

今やスマートフォンやタブレット、テレビやゲームは、生活に欠かせない存在です。便利な反面、長時間のメディア利用が「お口の健康」に与える影響が指摘されています。特に子どもの場合は全身の発育にも関わることが多くあります。

今回は、メディアとお口の関係について、知っておいていただきたいポイントをご紹介します。

 

1. 姿勢の崩れは、かみ合わせやあごの成長に影響

姿勢の悪さ

スマートフォンやパソコンに集中していると、自然と前かがみになったり、下を向いた姿勢になりがちです。

このような姿勢が長時間続くと、首や背中への負担だけでなく、あごの正しい成長を妨げたり、歯並びやかみ合わせに影響することもあります。

特に成長期のお子さんにとっては、毎日の姿勢が口元の発達にも大きく関わります。

 

2. 口が開いたままに…「口呼吸」が習慣に

口呼吸

メディアに夢中になると、無意識にお口がぽかんと開いてしまっていることはありませんか?
口が開いたままになる「口呼吸」の習慣がついてしまうと、お口の中が乾燥しやすくなり、唾液の働きが低下して虫歯や歯周病、さらには口臭の原因になることも。

また、口を閉じる力が育たないことで、将来的な歯並びにも悪影響を及ぼすことがあります。

 

3. 「ながら食べ」は噛む回数を減らします

ながら食べ

スマホを見ながらの食事、していませんか?こうした「ながら食べ」は、自然と噛む回数が減り、食べ過ぎたり、消化への負担が増すだけでなく、あごの発達にも悪影響を及ぼします。

食事は、しっかり噛んで味わうことがとても大切です。食事中はメディアから離れ、食べることに集中する習慣をつけましょう。

 

4. 睡眠不足→歯ぎしりや顎のトラブルにも

顎のトラブル

寝る直前までスマホやゲームをしていると、脳が興奮してしまい、眠りが浅くなったり、入眠が遅くなったりします。睡眠の質が下がることで、ストレスや自律神経の乱れから歯ぎしりや食いしばりが増えることも。

 

お口と体の健康のためにできること

お口と体の健康を守るためには、メディアの使い方を少し工夫することがポイントです。

  • 使用時間のルールを設ける(例:1日○分まで、食事中や就寝前は使わないなど)
  • 使用中の姿勢を整える(画面は目の高さに、背中をまっすぐにするなど)
  • 口を閉じる・鼻で呼吸する習慣を意識する
  • メディアに頼らない遊びや会話の時間を増やす

 

まとめ

今回は、メディアとお口の関係について、知っておいていただきたいポイントをご紹介しました。

デジタル機器は上手に使えば、学びや楽しみを広げる便利な道具です。しかし使い方を誤ると、お口や体の健康に思わぬ影響を与えてしまうこともあります。

思い当たることがあれば、少しずつ改善していきましょう。ちょっとした気になる変化でも当クリニックまでお気軽にご相談ください。もちろん、歯科定期検診や歯磨きなど日頃の口腔ケアも忘れずに継続しましょう。

Leave a Comment

CAPTCHA