口の中から全身の健康を支える唾液の力

唾液はお口の健康だけでなく、全身の健康を守るたくさんの働きがあります。近年では、風邪やインフルエンザ予防にも力を発揮することが注目されています。しかし、ストレスや加齢に伴う機能低下など様々な影響で唾液の分泌が減ってしまいます。そうなると唾液の力が存分に発揮できません。

今回は、唾液の働きと、唾液不足が引き起こす影響、そして唾液の分泌を促進する工夫についてご紹介します。

 

唾液の主な働き

消化を助ける

よく噛んで食事

唾液には消化酵素(アミラーゼ)が含まれており、これが食べ物を分解しやすくします。口の中でよく噛んだり唾液と混ぜたりすることで、胃腸への負担が減り、スムーズな消化が期待できます。

 

口の中を清潔に保つ

唾液は口の中を洗浄し、食べ物のカスを洗い流し、口の中をキレイにして虫歯や口臭を予防します。

 

粘膜を保護、口を滑らかに動かす

唾液が口の中を湿らせることで粘膜が傷つくのを保護します。また、潤いでお口が滑らかに動くのを助け、食事や会話をスムーズにします。

 

歯の再石灰化を促し虫歯を予防する

再石灰化

歯の再石灰化を助け、食後、酸によって歯の表面に成分が溶け出す脱灰から守り、虫歯になりにくくします。

 

全身の健康を保つ

唾液の抗菌作用で、口から入ってくる細菌の増殖を防いだり、免疫機能をサポートします。

 

唾液不足がもたらす影響

お口のトラブル

唾液が減る原因は、加齢に伴う機能低下や、ストレス、不十分な口腔ケア、口呼吸、薬の副作用、疾患の影響など様々です。

唾液が減ると、不快感があるだけでなく、口臭が強くなる、食事がしづらく栄養状態が悪くなる、虫歯や歯周病のリスク上昇など様々なトラブルのリスクがアップしてしまいます。

唾液不足が気になる方は、かかりつけの歯科医院で相談してみましょう。

 

唾液分泌を促進する工夫

健康な歯

まずよく噛んで食べる、話す、歌う、うがいをするなど、日常のお口を動かす動作を意識して行いましょう。また、水分をこまめに摂る、キシリトール入りのガムを噛む、唾液腺のマッサージやお口の体操をするなどできることから取り入れてみましょう。

実はストレスも唾液分泌を抑制する要因となりますので、ストレスを上手に発散してため込まないようにしましょう。

 

まとめ

今回は、唾液の働きと、唾液不足が引き起こす影響、そして唾液の分泌を促進する工夫についてご紹介しました。

十分な唾液を保つためには、適切な水分摂取や工夫を行うことが重要です。唾液は口の中だけでなく、全身の健康にも大きく影響します。唾液不足に気づいたら、早めに歯科医師に相談し、適切なケアを行いましょう。口腔ケアでお口の機能を保つことは唾液の分泌にも関わります。当クリニックでは、予防歯科を通してお口の健康を守るサポートをしておりますので、お気軽にご相談下さい。健康な笑顔のために、唾液力を活かしましょう。

 

参考

キューピー株式会社

https://www.kewpie.com/education/information/senior/sosyaku/sosyaku_02.html

 

公益社団法人 日本歯科医師会

https://www.jda.or.jp/corona/Oral-care-Immunity.html

 

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